ニチガクからのコラム
COLUMN
大学受験予備校ニチガクのスタッフがお届けする「役立つ」大学受験情報。受験勉強の休憩中にご一読を!
大学受験スランプはなぜ起こるのか
みなさんは「大学受験スランプ」って知っていますか。
私もこれまでで何度かなったことがあります。ものごとが順調に進んで、ガンガンできていたことがある時急にできなくなる、というものですよね。
頑張れば頑張るほど、なりやすいというのがスランプなのですが。メカニズムについてスマホを例に簡単に説明をします。
例えば持っているスマホが少し古い機種で、最新のオンラインを駆使した大容量データのゲームアプリを楽しんでいたとします。最初のうちはスムーズな動きでゲームを楽しめていたのが、ある時を境に、急に画面がフリーズしたり、動きが遅くなったりしたことはありませんか。スマホが自分の限界を超えてゲームを動かそうとした結果このようになります。つまりスマホが一度、処理を停止して情報を整理しないとダメだと判断したからなんです。この状態のことをスランプといいます。
受験生のみなさんに置き換えるとこうなります。
英単語や数学の公式、理科や社会などの用語の暗記などを毎日大量に覚えながら、問題集を解き続ける。最初のうちは覚えたことがすぐにできるので、気分よく進めていると、ある時期に差し掛かったら、急に単語集などを手に取りたくない、問題も解くのも嫌になるなどの状態。つまり脳が一度情報を整理するために手をつけさせないようにしよう、と止まる状態。これがスランプなのです。
普段の生活でふと気になったことをWEBで調べるツールとして、持ち歩きに優れているスマホは最適です。
WEBの情報の問題点は、きちんとした文責や監修のもとに作られた辞書などの情報に比べ、信ぴょう性にかけるものも載っているということですかね。大量を情報を得られる利点を生かし、「本当にこの情報が正しいだろうか」という気持ちは常に持って、1つの情報だけで判断するのはさけるクセをつけたほうがいいと思います。
大学受験スランプになったらどうするか
スランプに陥った場合、よくありがちなのが、「怠け心」が出始めたのだから、毎日継続してやっていこう、と勘違いも手伝い焦って無理やり勉強を強行することです。
先程、メカニズムでお話をしたように、脳が「情報整理をしたい」、あるいは「パワーアップしたい」から手をつけさせないことを引き起こしているので、無理に継続することはかえってスランプを長引かせます。
スランプに陥ったな、と感じたら今までのやり方を少し見直してみたり、違うやり方を試してみたりすることが必要となります。
なぜならば、脳がフリーズ状態なので、脳に負担のかけない勉強の仕方や気分転換を図る必要があるからです。
フリーズ状態に無理やり勉強を強行しようとすると、それがストレスを引き起こし、かえって身につかないことが場合によって起こるのです。
そのため、気分転換をしてフリーズ常態の脳に負荷をかけず、いつでも再開できるよう準備をすることをお勧めします。
大学受験スランプからの脱出方法①
大学受験スランプからの脱出方法として先程少し触れましたが、1つ目の方法としてこんなことをしてみてはいかがでしょうか。
「リフレッシュをしながら、必要最低限以外のことをしない。」ということ。
これは、脳が「情報整理やパワーアップ」を行っているときに余分な負荷をかけないようにすることで、結果としてスランプの期間を短縮できるからです。
例えば、自分の希望校について情報収集をしてみたり、級友たちと談笑するなどをして、目先を少し変えることで脳に余計な負荷をかけないように心がけることです。
そうすることで脳が情報整理やパワーアップに専念できるため、受験生でこんなことをしていていいのかな、と思えるようなことでも、積極的にしてみることをお勧めしています。
その際は「脳が今パワーアップしているから少し休んでおこう」と自分に言い聞かせてみてくださいね。
大学受験スランプからの脱出方法②
スランプに陥る場合にやりがちなことは先程お話したと思いますが、もう一つやりがちなことがあります。それは「自分は今スランプなんだ」と自分に言い聞かせること。つまり、自己暗示をかけてしまうことなんです。
そのため2つ目の脱出方法として、「自分は今スランプなんだ」と自己暗示をかけないこと。自己暗示をかけてしまうと、その内容にとらわれ過ぎてしまい、かえって脳の「情報整理やパワーアップ」作業の邪魔をしたり、ストレスを抱え込んでしまう悪循環が生じます。
そのため、心にゆとりを持たせることで、「今順調にスケジュールを消化している」とか「今のこの時期でここまでできているから大丈夫」と焦る気持ちを抑えられるようにする。
つまり、やる気が出ないときはこのようなことをする、というものをいくつか用意することで、ストレスを感じたり焦りを感じないようにし、脳への負担を軽減しておけば、スランプから短い期間で脱出できるようになります。
大学受験スランプは悪いことではない?
よくスランプというと「頑張っていない」とか「努力が足りない」ことの代名詞として悪く言う人がいます。
最初にもお話をしましたが、「スランプ」は頑張っている人ほどなりやすいもの。
日米通算で偉大な実績を残したイチローさんや将棋の藤井七段をはじめ勝負の世界で活躍している人たちですら、「スランプ」ときちんと向き合うことで、来るべき時期に備えて準備し、更なる活躍をしているというのをニュース等でご覧になっている人も多いはず。
受験生のみなさんも受験勉強という長期間の戦いに挑んでいるのですから、大学受験スランプに陥っても慌てずに、彼らのように自分もこの時期を抜け出したら、きっと良くなる、と信じて乗り切ってもらえればなと思います。ニチガクも担任の面談指導を通じて大学受験スランプにさしかかった場合でも、きちんと寄り添ってスランプ脱出後のイメージを
抱くことができるようにサポートしてまいります。